不溶性 食物 繊維など、今年注目の旬ワードを紹介

不溶性 食物 繊維など、今年注目の旬ワードを紹介

いまそこにある信用リスクを防ぐため、協調することである。
それぞれが「最後の貸し手」の使命を果たすことが肝心だ。 そして見えざるリスクを最小限にするため信用状況の実態把握で協力することだ。

C銀行の集まりであるB体制の監視機能を強化するよう再構築する必要がある。 C教授は著書「大不況下の世界」のなかで、一方が指導力をなくし他方が指導する意思を欠く危険を指摘する。
多極化する世界で起きた新型危機に、通貨の守護神たちの意思と連携が求められている。 「米国経済UYチーム」説に従えば、米経済もYチームのように危機を克服できるはずだ。
ところが、サブプライムローン問題を抱えて米経済には不安がつきまとう。 住宅不況は消費不振を招く。
金融不安の芽も残る。 FRBは利下げに踏み切ったが、インフレ懸念のもとでの金融緩和はドルの信認に響きかねない。

米国経済のジレンマは深まっている。 「キャピタル・クランチにならないか」C大のG教授の心配はこの言葉に集約される。
普通のクレジット・クランチを超えて、銀行の自己資本不足を通じて信用逼迫が起きる現象である。 投融資が圧縮されて実体経済が傷つく。
日本の金融危機で体験済みだ。 「米銀がそこまで大きな問題を抱えているとは思わないが、なお数カ月見なければならない」という。

米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務めFRB議長候補にもなった教授の懸念だけに、「キャピタル・クランチ」説は重い。 サブプライム問題は証券化商品の評価基準が甘く、あいまいだったことで不安が増幅された面がある。
リスクの再評価が欠かせないが、その過程で損失の追加処理が必要になる。 時間の経過とともに、損失の規模が膨らむ公算が大きい。

B議長はサブプライム関連の損失を七月段階では最大で一千億ドルと見積もっていたが、最近の議会証言では「最も悲観的な予想をはるかに上回った」ことを認めた。 IMFの報告では、金融機関などに最大二千億ドルの損失をもたらすと試算している。
問題は、信用不安や景気後退の懸念に先手を打つ金融緩和がインフレを助長し、ドルの信認に響かないかという点である。 ドル安が進めば、中国はじめアジア諸国のドル資産への食欲がうせユーロ・シフトが広がる可能性がある。
ドル安はインフレをあおり金利上昇圧力から景気後退の引き金を引く面もあると評価する。 P大のA教授も危機感を共有していた。
G時代にFRB副議長を務めB現議長の盟友でもある。 「パニックは欧州で起きた。
米国ではドイツの銀行経営難や英国の取り付けといった銀行の危機は起きていないが、信用不安がどれだけ深くどれだけ長く続くかだ」と顔を曇らせる。 「経済全体が住宅部門並みに落ち込めば、それこそ一九三○年代の大不況になってしまう。
住宅部門の落ち込みが消費にどこまで波及するかが焦点だ」と指摘する。 「何割の確率かは言えないが、景気後退(リセッション)のリスクは確かにある」と明言する。
FRBが○・五%という大幅利下げに踏み切ったことについて「G氏ならもう少し早く劇的に動いたかもしれないが、ECBやN銀と同様、市場の不安にうまく対応できている」応できる。 し冬の判断である。
短期金融市場で起きる流動性不足は日米欧が足並みをそろえたようにC銀行の資金供給で対できる。 しかしキャピタル・クランチには「資本注入が必要になる」というのがH教授が変える世界とみる。
サブプライム問題はまだほんの危機の芽がみえたばかりかもしれない。 金融の証券化、グローバル化で問題が複雑で広範にわたるだけに、解決には時間がかかるだろう。
こうしたなかでは、主要国のC銀行は連携を強化し「最後の貸し手」として役割を十分に果たすことが求められる。 七カ国(G7)の財務相・C銀行総裁会議はファンドの情報公開や格付け機関のあり方など市場の透明性向上に責任を担う。
始動したF政権にとってもサブプライム問題は目を離せない。 日本の金融機関が米欧のような影響を受けていないのは、グローバル競争に出遅れた証拠だろう。

ここで金融改革に取りだ。 米国が「サブプライム不況」に陥れば、成長する新興国経済をも巻き込まずにはおかないはず。
サブプライム問題は米大統領選にも影を落とす。 危険なのは、景気減速で米国内に保護主義の誘惑が芽生えたり、目先の競争力維持のためにドル安に甘んじる風潮が広がることだ。
それはドルの信認低下を通じて、米国そのものの信認にも響きかねない。 いまのところ、サブプライム問題は米国と独仏英という主要先進国にとどまり「グローバル危機」にはなっていない。
C大のJ教授は「次の十年は中国がハードウエアでリードし、それにインドがソフトウエアで続く」と新興国の成長力を確信する。
「米国はなお最大の経済大国であり、米国経済が停滞すれば、グローバルな衝撃が生じる」
「賢者は歴史に学び愚者は経験に学ぶ」とはビスマルクの言葉だ。
一方で歴史家のA教授は「歴史の教訓」のなかで「歴史の誤用」もあると説いた。 歴史がそのまま繰り返されることはないが、混迷する世界だからこそ、歴史に学ぶ意味は大きい。
米国発のサブプライム危機は、実相がみえないままグローバルに伝染する点で二十一世紀型危機だが、過去の金融危機との共通項もある。 とりわけ一九九○年代の日本の金融危機に酷似する。
バブル崩壊による危機に認識が甘く対応が鈍い。 しかも本質からずれている。

そうして日本は失われた時代に陥った。 苦い教訓を生かし米国発の金融危機をとめることが先決だ。
グローバル経済の混迷を防ぐ米国の国際責任は重い。 「デジャビュ」、既視感と訳される。
「かつて見たような」といった意味だろう。
このフランス語を意外な人物が使うと、会場が一瞬どよめいた。
ダボス会議でのパネル討論でW喜美金融担当相は「いま世界で起こっていることは、日本人にとってはデジャビュのように思われる」と切り出した。 組まなければ、日本の金融力は劣化するばかりだ。
サブプライム問題は対Kの火事ではない。 米国発のサブプライム危機は九○年代の日本の金融危機を思わせるというわけだ。
パネルの両隣がH専務理事、R仏財務相とともにフランス人だったから「ついフランス語が出た」という。 そのW金融相はいまの米国の金融危機の段階を「九二年の日本だ」とみる。
不動産価格は下がり、株価バブルは崩壊していたが、まだ市況回復への期待も残っていた。 M首相が公的資金導入を呼びかけても、金融界や経団連は冷ややかだった。
W副総理(現金融相の父)も病室に大蔵省幹部を呼び資本注入を説いたが、受け入れられなかった。 結局、公的資金導入は棚上げされたまま公共投資を中心とする財政出動と金融緩和という従来型のマクロ景気対策に委ねられる。
公的資金導入が再浮上したのは九五年、住宅金融専門会社処理のためだった。 しかし注入の仕方を誤り、農協支援色が濃かったため批判が高まり、公的資金アレルギーを増幅した。

失われた時代、財政、金融のマクロ政策が上積みされるばかりで、不良債権の抜本処理、公的資金注入という形で患部にメスが入るのは大幅に遅れた。 もたつく日本に対して、GFRB議長は米国の貯蓄金融機関(S&L)の整理にならって処理を急ぐよう忠告し続けた。
動けぬ日本を「反面教師」と考えていたふしがある。


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